不登校解決現場レポート

ご褒美をもらったら、勉強意欲がなくなったAさん~子どもの『やる気』を考える~

こんにちは。不登校支援センター東京支部の椎名愛理です。

段々と夏休みが近づいてきましたね。

この時期、親御さんからは、

  • 「学校に行かないなら、せめて家で勉強してほしいのですが、全く勉強しないんです」
  • 「どのように子供に意欲を持たせたらいいでしょうか?」

など、子どもの勉強に対するやる気や意欲についてご質問をいただくことが多くなってきます。

皆さんは、「何かをしたい」という意欲を、どのような時に感じるでしょうか?

  • 実行したら、報酬がもらえる時
  • 自分がやりがいを感じる時
  • 人のためになる時(誰かに貢献できる時)

など、様々な場面で意欲が湧いてくる時があると思います。

これらの意欲は、2種類に分けることができます

1つ目は・・・

自分の行動に対する報酬をもらう(例:テストでいい点数だったから、遊園地に連れて行ってあげるね)

行動しなければ痛い思いをする(例:勉強しないとゲームは禁止)

場合などです。

『行動の結果、何かいい思いができるかもしれない。行動しなければ自分にとって不都合が起きるかもしれない。だから行動しよう』

という気持ちからのやる気ですね。

2つ目は・・・

本人の興味や関心からうまれるやる気です。

例えば、

  • 大学で○○を勉強したいから、受験勉強を頑張る
  • お母さん、お父さんが喜んでいる顔が見たいから、お手伝いをする
  • この教科は好きだから、自習をして授業に出よう

など、自分の知的好奇心や関心、興味などがベースになるやる気です。

この2つのやる気の持ち方は、『どちらが正しい/間違っている』『良い/悪い』があるわけではありません。

中には、何か行動をすることで褒められたり、ご褒美をもらうことで行動が促進され、自然と自らやる気や意欲を持って行動する子どももいます。

しかし、時にご褒美を与えられることで、行動をとりにくくなってしまうことも・・・

これは、小学校低学年の女の子のお話です。

友人との喧嘩で、学校から遠ざかっていたAさん。学校には行かないものの、家では自分の得意な算数の勉強をしていました。親御さんは、そこを見落とさずAさんが「勉強する意欲を持ち続けていること」に気が付き、

Aさんが勉強をしている時は

  • 「お菓子を買ってあげる」
  • 「週末は家族でお出かけをする」等

勉強に対するご褒美を与えるようになりました。

すると、以前は自然と意欲的に勉強していたAさんは「ご褒美がないと、勉強しない」というように行動を変化させたのです。

では、なぜAさんの行動は変化したのでしょうか?

それは、今までの「自分が好きな、得意な科目の数学だから勉強したい」という目的や意欲からの自主的な行動が、「お菓子やお出かけのご褒美」が足されたことで、「ご褒美がなければ行動しない」というように行動の目的が変わっていったのです。

 大切なポイントは?

ここで大切なのは、必ずしも行動に対してご褒美を上げること全て悪いということではないという事です。

ポイントとなるのは、今の子どもの目的を意識した対応と見極めです。

  • 今の子どものやる気は、行動の結果のご褒美や、逆の罰(を回避すること)が目的となっているのか?
  • それとも、自分自身の興味や関心を満たしたいという目的なのか?

これらを意識し、子どもがご褒美を求める気持ちが強いようであれば、ご褒美のタイミングや量の見極めをすることが大切になってきます。

とはいっても、ご褒美のタイミングや適切な量、子ども自身の興味や関心はどのような点にあるのかなど、判断が難しいと思います。

もし迷われたら、私たちカウンセラーと一緒に子どもの意欲について考えていきましょう。

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