不登校解決現場レポート

強く子どもに注意する前にまずは知っておいていただきたい考え方とは?

こんにちは。不登校支援センター名古屋支部の田淵友里です。

新元号も発表され、違和感を抱いている方も多いのではないのでしょうか。センターに来ている子ども達ともいろいろ予想をしていたのですが、全く当たらずでした(笑)

さて、本日は・・・

センターへ来ている親御さんからこのような話をお聞きしたので、このブログをお読みいただいている皆さんと一緒に考えていきたいと思います。

どのような話かと言いますと・・・

「子どもがせっかく友達からLINEで遊びの誘いがきているのに、全くLINEを見ようとしないんです。このまま友達に嫌われたらどうしようと思うと不安で不安で・・・。」

「見放されたり、仲間はずれにされてしまったら余計に学校に行きづらくなると思うんです。子どもに、「返事を返しなさい!」って言いたくても私たちの言うことは全く聞かずで、どうしたらよいのか・・・」

この親御さんの思いとしては、

  • すぐに友達からのLINEに返信をしてほしい
  • 友達と積極的に遊びにいってほしい
  • 友達から登校刺激を受けてきてほしい
  • 友達と遊ぶのはいつも楽しそうなのに、なんで返事をしようとしないのかわからない
  • これから先、友達関係が悪くなってしまうのではないかと考えると不安で仕方がない

などでした。心配や不安、理解のできなさ、もどかしさ、期待など様々な感情が絡み合っていますよね。

もしかしたらこのブログを読んでいただいている方の中にも、子どもがあまり積極的に友達と遊びに行かず不安な気持ちを抱いている方がいらっしゃるかもしれません。

このまま引きこもりになってしまうのでは・・・?と思っていませんか?

学校へ行っていたときは友達と積極的に遊びに行っていたのに、学校へ行かなくなってからは積極的に遊ぶことがなくなった子どもの様子に、「このまま引きこもりになってしまうのでは・・・?」いう不安を抱くことは親御さんにとって当然の感情ですよね。

では、なぜこの子は友達と遊ぶことが好きであるにも関わらず、LINEを開かず、返信もしないのでしょうか?

親御さんに状況を詳しく聞いてわかったことがありました。

  1. 文章を考える力が弱いこと
  2. 先を見通す力が弱いこと
  3. 自己肯定感が低いこと

この3つが主にその子どもの【行動】を抑制していたのです。

まず1つ目【文章を考える力が弱いこと】

これについては親御さんいわく、返事をする際はいつも、自分で文章を考えるのではなく、親御さんに考えてもらっていたそうです。

その子は中学生なので、自分で文章を考えることが全くできない、というわけではありません。

しかし、話をする上で、文章を頭の中で筋道を立てて組み立てたり、適切な言葉を選んで相手に伝える、ということが少し苦手であるため、親御さんの力を借りていたのです。

そのため、その子は、LINEの返事を1つするにも

  • どのように文章を考えればいいのかわからない
  • 相手にどのように伝えたらよいのかがわからない
  • 文章をどのように組み立てていいのかわからない
  • 適切な単語や表現、語彙がわからない

という不安感があったのです。

次に2つ目【先を見通す力】

これについてですが、これも少し1つ目と絡んできます。

すぐに返事を返さないことで、

  • 友達はどのような反応をするのか
  • 返事を返さないことを繰り返すとどのように自分の立ち位置は変わっていくのか
  • 返事が遅いと思った友達はどのような気持ちになるのか

というように先を見通して物事を考えることが苦手だったのです。

そのため、その子にとって【友達に返事を返す】という【行動】1つにしても様々なハードルや不安感があったのです。

 

その子なりに自分で問題を解決しようと思い、親にどのように返事をしたらよいのか相談したのだと思います。

親御さんからすれば、「中学生にもなったのだからそろそろ自立に向かってほしい」という気持ちが働き、「自分で考えなさい」という言葉がけをしたのです。

しかし、子どもには、親御さんの「自立してほしい」という気持ちがなかなか伝わらず、「自分の不安を理解してもらえない」という風に捉えてしまいます。

そうすると、自己肯定感がどんどん下がっていってしまったのです。

3つ目の【自己肯定感が低い】

自己肯定感が下がると、なにをするにも「自信」がなくなってしまい、だんだんと【友達に返事を返す】という【行動】をしなくなっていったのではないか、と考えられました。

親御さんはこれらについて

  • 「小さいころから先の見通しがつかないことに対して不安感を抱いているように思う」
  • 「だから行動をする前にためらってしまい動けなくなっていたのか」

と納得されている部分もありました。

このように考えると・・・

いくら子どもに「友達のLINEを返しなさい!」と強く言っても変わらないですし、むしろ子どもは「自分の気持ちをわかってくれていない・・・」と感じてしまい、逆効果になってしまうことは見えて取れますよね。

では、どのように支援していったのか・・・?

その子には、カウンセリングの中で、

  • 相手はどのように感じるのか、について考えるきっかけをつくる
  • 先の見通しを持てるように、あらかじめどのような流れで物事が進むのか、など流れの確認をする
  • 予測できうる事柄について細かくイメージする
  • その際に生じた感情を共有する

ということをしていきました。

もちろん最初からすらすら出来たわけではありません。少しずつ少しずつ時間をかけていきました。

時にはこちらから5W1Hに沿って質問をするなどをして、その子の考えている文章を整理していきました。

このような関わりを続けることによって、

  • だんだん相手の感情や自分の行動が起こしうる結果を予測できるようになる
  • 少しずつ物事も時系列を整理して話せるようになる

などの変化があらわれました。

そして、だんだん話せることや、文章を考えることに抵抗感がなくなり自信がついてくると、次第に友達からのLINEも開き、返事を返せるようになっていったのです。

いかがでしたでしょうか。

まずは、

子どもがなぜそういった行動をとっているのか?

背景にはなにがあるのか?

これらを考えて適切なアプローチをすることが大切です。

子どもの行動に不安感を抱いている親御さん、私たちと一緒に考えていきましょう。

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