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不登校を長期化させないための‟魔法の言葉”とは?

こんにちは。不登校支援センター横浜支部の安則芳郎です。

さて本日は不登校を長期化させないために積極的に子どもへ投げかけていきたい「魔法の言葉」をご紹介します。

私自身、この言葉は大変シンプルではあるものの奥が深いものだと感じております。
本日は改めてこのブログで取り上げさせていただきました。
是非最後までお読みいただければ幸いです。

【結論】不登校を長期化させない魔法の言葉

不登校を長期化させない魔法の言葉。それは「ありがとう」という感謝の言葉です。

いくつかの観点からこの「ありがとう」が大切な理由についてお伝えしていきたいと思います。

①感謝を伝える/伝えられることで生まれる幸福感

最新の研究によると、心の状態と体の状態は密接に関連しており、心の健康は体の健康につながりますし、
体の健康は心の健康につながると言われています。

脳科学の観点からも、幸せ物質と呼ばれる脳内物質が存在しており
例えばドーパミン、セロトニン、オキシトシン、エンドルフィンといった物質は
幸福感や癒し、集中力やモチベーション、免疫力などを増幅させる作用があると言われ
積極的にこれらの物質が分泌されるようにしていきたい所です。

これらを実現していくための大変シンプルな言葉が「ありがとう」という感謝の言葉です。

不登校の状態になると人間関係が少なくなり、コミュニケーションの機会が減るケースが多いと言えます。
また、一見楽しそうに過ごしていても内心では自分自身を責めてしまっている子も多く存在します。

そんな時、ご家族や関わる周囲の方からの感謝の言葉というものは心・体・脳に対して絶大な効果をもたらします。

感謝を伝えた側も伝えられた側にも幸福感がもたらされると言えますので
積極的に伝えていく事をおすすめしています。

こういったお話になった時、「子どもに感謝できる点が見当たらなくて、、、」
とお感じになる親御さんもいらっしゃると思います。

それはむしろチャンスとして捉えていただき、どんなに些細なことでも
今目の前にいる子がもたらしてくれている貢献について気づいていくトレーニングのような
ものだとお考えいただきたく思います。

②感謝をすることで人は自立していく

カウンセリングで親御さんのお話を深く聴いていくと、不登校そのものよりも
子どもの将来を心配される方が多いと感じています。

親御さんからしたら当然で、「子どもが将来ちゃんと一人立ちできるかどうか」
というのはとても大きなテーマになってきますよね。

実は「子どもが親御さんに感謝する」ことで自立につながっていくという事をご存じでしょうか?

「お母さん・お父さん、ここまでしてくれてありがとう」
⇒「これだけたくさんのことをしてくれたのなら、ここからは自分でやっていかないとな」

このように思っていくのが子どもが本当の意味で自立していくプロセスと言われます。

ただし、親御さんが何でもやってあげることが感謝につながるのではなく
子どもが求めてきた時に適切なフィードバックを与えることが感謝につながっていきます。

このあたり、うまく「甘やかすこと」と「甘えさせること」を区別して
進めていくことが大切な視点になってきます。

日ごろから親子間でお互いに感謝しあえる関係を作っておくことは
すなわち子どもの自立につながっていくことになりますので
その意味でも「ありがとう」は魔法の言葉になってくると言えるのです。

③感謝するということは共同体の一部であるということの自覚につながる

そもそも「ありがとう」を伝えるという事は他者の協力を得られたことや
他者とつながることが出来たことの一つの証明ともいえます。

人は共同体の中で生きており、決して一人では生きていけない存在です。

自分一人の力で物事を進めるということには限界があります。
お互い持ちつ持たれつの関係を築くこと、それは共同体の中で生きていく上では
とても大切な視点です。

とある心理学ではこのように共同体の中に自分がいることを実感することこそ
人間関係のゴールであり、この感覚が幸せをもたらすとも言われています。

不登校になると、学校という共同体の中で感謝を伝えたり伝えられたりすることがやはり少なくなってきます。

しかしご家庭の中で「ありがとう」と言ってもらえたら、あるいは「ありがとう」と伝えることが出来たなら、
そこで共同体感覚を養うことが出来ますし、幸せやモチベーションアップにもなっていきますので
不登校の長期化を防ぐことにもつながっていくのです。

最後に

以上3つの視点から感謝=ありがとうがいかに大切な言葉かを私なりにお伝えしていきました。

不登校対応についての書籍や理論は数多く存在しており、親御さんとしても
関わりに迷うことは多くあると思います。

そして、もちろん子どもによってもアプローチの仕方は異なってきますので難しさもあるのですが
まずはこの魔法の言葉を実践していただくことはシンプルでやりやすく効果が見込めるものだと感じています。

とはいえ恥ずかしさや実践することに勇気がいることもあろうかと思いますので
その際はカウンセラーにもご相談してみてくださいね。

最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。

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