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【不登校・新学期を迎える前に大切なこと】子どもの精神的な居場所はありますか?

福岡支部

皆さん、こんにちは。

不登校支援センター福岡支部の永島です。

昨今よく聞かれる『コミュニティ』という言葉。

人は本能的に群れることを必要とする生き物です。

何かしらのコミュニティに所属することで安心感を得ようとします。

コミュニティとは?

家庭、地域、会社、学校、部活、塾、習い事、友人グループ、趣味のグループ等々、
大きいものから小さなものまで、様々なコミュニティがあります。

私が子どものころを考えると、

家庭、学校、友人

この3つのコミュニティにしか所属していませんでした。

今の子どもたちは習い事だけでもたくさんあるようで、とても忙しい子どもも少なくないようです。
しかしこのコミュニティ、

所属しているだけで心の拠り所、つまり精神的な居場所になっているかというとそうではありません。

よくテレビなどで聞いていた「家に帰りたくなくて、残業や休日出勤の多いお父さん。」などは、家庭が精神的な居場所になっていないことでしょう。

このお父さん、仕事が上手くいっていれば生活は成り立ちますが、仕事も上手く行っていない場合がたいへんです。
もし、趣味などが無く、他に所属するコミュニティが無ければ、精神的な居場所がどこにも無い状態になってしまうからです。

そうなってしまうと、心因性の心身不調が発生するのも時間の問題です。
子どもについても同じようなことが言えます。

不登校症状を出してしまう子どもの中には「学校に居場所が無い。」と考えている子どもがいます。
もちろんそういう考えに至る理由は、子どもによって異なります。
そしてその子が部活や塾、その他習い事など何もやっていなければ、所属するコミュニティは家庭のみになってしまいます。

この家庭が精神的な居場所になっていない場合、家庭内での暴言、暴力などの破壊衝動、心因性の身体症状、または自傷行為などに至ってしまうケースもあります。

子どもにとって、家庭が精神的な居場所になっていますか?

そして、もしそうなっていないと感じるのであれば、家庭環境についても改善の余地があるということですので、ご家族の力でやれることがあるということになります。

ただ、ひとつ気をつけて欲しいのは、精神的な居場所とは『居心地の良い場所』、『快適な場所』ではなく、『安心できる場所』であることです。
『居心地の良い場所』、『快適な場所』だけでは、子どもの意志はいつまでたっても外(学校などの社会)には向きません。