お悩み解決「一問一答」子供の心理学

自分の子どもがグレーゾーンかもしれないと思った時にお伝えしたいこと

 

こんにちは。東京支部の松本健太郎です。

今回のブログでは発達障害の「グレーゾーン」についてお話したいと思います。

近年、発達障害について社会的にも広く認知されると同時にグレーゾーンという言葉を耳にすることが増えてきました。

皆様はグレーゾーンと聞いてどのようなイメージを思い浮かべますか?

発達障害の「グレーゾーン」って何?

実はグレーゾーンという言葉に対して正式な定義は存在していません。

しかし、一般的には発達障害の傾向があるものの医学的な診断基準を全て満たしてはいないような定型発達と発達障害の境界領域に位置している者に対して用いられることが多いです。

ざっくりご説明すると発達障害と診断されてはいないもののその特徴や傾向がある人に向けて使われています。

グレーゾーンという言葉が用いられる背景

なぜ、グレーゾーンという言葉がよく用いられるようになったのでしょうか。その背景の1つとして発達障害の診断の難しさが挙げられます。

発達障害か否か、明確な線引きをすることは難しく医師でも判断に迷うことがあります。

例えば

  • 落ち着きがない
  • 忘れっぽい
  • こだわりが強い
  • 人とコミュニケーションを取ることが苦手

以上のような人たちは発達障害と言えるでしょうか。周りにいる人達を思い浮かべた時結構上記の特徴が当てはまる人がいたりしませんか?(僕自身もとても忘れっぽいので当てはまります)

発達障害と診断されていない人でも発達障害とされる特徴を持っていることは多いです。 誰もがその特徴を大なり小なり持っていると思います。

同じような特徴を持っていても…

しかし、誰もがその特徴を持っているとは言っても人によってはその特徴によって生き辛さを抱えています。

特徴が強く出ている人は他者とのズレもその分大きくなり、子どもの頃に親や先生が「おや?」と思って病院や療育センターへ受診して発達障害と診断されて支援に繋がるケースが多いです。

その一方で、それほど特徴が強くは出ない人たちもいます。

いわゆるグレーゾーンの人たちです。グレーゾーンの人たちは発達障害の特徴が強くは出ていないため、周囲にその生き辛さは伝わりにくく支援に繋がらないことがあります。

しかし、同じグレーゾーンでも人によっては社会に適応しながら生きている人たちもいます

その違いはどこに生まれるのでしょうか。

違いが生まれる要因

違いが生まれる要因の1つに環境調整が挙げられます。環境調整とはその人の特徴に合わせて生活環境を整えることです。

環境調整の際に大切なポイントがあります。

それはその人が持つ特徴から得意な面を見つけて活用することです。

 

例えば

〇対人関係が苦手で空気が読めない人

「人から何を言われても動じない。自分の考えを持っている」という面を持っています。そのため、大勢の人たちと付き合うのは難しいかもしれませんが

少数の気の合う仲間とは付き合っていけるかもしれません。

また、人と話すときは愛想やお世辞で誤魔化さず内容のある話ができます。

そのため、無理に色々な人とは付き合おうとせず、気の合う少数の仲間と交流することで生きやすくなることがあります。

〇落ち着きがない人

「思い立ったらすぐに行動に移せる」という面を持っています。

考えすぎて行動に移せない人もいる中ですぐに行動に移せる面が長所となるので、積極性が求められる環境で活躍できることがあります。

(本田秀夫著「発達障害 生きづらさを抱える少数派の種族たち」を参考)

以上の例のように、自分自身、また周囲の人が特徴を理解することによって環境を整えて今よりも生きやすくなることが出来ます。

自分の子どもがグレーゾーンかもしれないと思っている親御さんに向けて

「自分の子どもがグレーゾーンかもしれない」と思っている親御さんは、発達障害について調べることに意識が向いてしまい、子どもが持っている特徴そのものに目が向かなくなってしまうことがあります。

そんな時は一人で考えこまず、その特徴をどのように活かしていけるか、どのように環境を調整していけるかを私たちカウンセラーと一緒に考えてみませんか

 

お話が長くなってしまいましたが、今回のお話でお伝えしたかったことは

グレーゾーンという言葉にのみ意識を向けるのではなく、

お子さんがどのような特徴を持っているのか理解し、その特徴を得意な面からも捉えてみることです。

それではまたの機会に。

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(*1) 本田秀夫著「発達障害 生きづらさを抱える少数派の種族たち」を参考

この記事を書いた人

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松本 健太郎 (マツモト ケンタロウ) 東京支部 カウンセラー

大学・大学院で心理学・臨床心理学を専攻し、教育・医療・福祉・司法の4つの領域にわたって実務家教員の元でこころの健康に関する理論と実務を学ぶ。不登校や発達障害の子どもを対象とした家庭教師を務めた経験を活かし、子どもと親、学校の間にかけ橋を作っていけるような支援を行っている。