教職員向け

夏休み明けの不登校事情②

皆さん、こんにちは。不登校支援センター 横浜支部の庄子です。

気候も大分落ち着いて来ましたが、皆様如何お過ごしでしょうか?

さて、10月に入り、不登校支援センターへのご相談件数も上がって来ております。

9月の休み明けは7月頃から雲行きが怪しい状態だった方がご相談に来られますが、10月頃は新学期に入ってから行けなくなった方がご相談に来られやすい傾向にあります。

その上で、本日は「夏休み明けの不登校事情②」についてお話したいと思います。

不登校児童に対しての正しい接し方とは?

不登校の生徒がクラス内に発生した際、皆様ならどの様なことを想像するでしょうか?

・不登校の生徒を学校に戻そう。でもどうすれば?

・不登校がうちのクラスから出るなんて・・・・・

・不登校は怠けているからなるんだ!

など、不安や決めつけから入る方も多いのではないでしょうか?

また、インターネットや本などを読むと、「心のエネルギーを溜める」や「“今”はそっとしておきましょう」という言葉をよく目にすると思います。

・心のエネルギーはいつ溜まる?

・“今”はそっとしておくとしても“いつ”まで待つのか?

と思う方は多くいらっしゃるのでは無いでしょうか?

不登校専門家の立場としては

・心のエネルギーを溜まるまで“待つ”ことは現実的では無い。むしろ今の状況に慣れてしまうことが後々影響するので、溜めることもいつまで待つかを決める必要がある。

・そっとしておくことも期限を決めて対応する。

以上のことが必要となります。

その為、不登校を改善する際に“休むこと”は大切ですが期限を決めることが必要になります。

また、大人側から「停止する・させる」ことは子どもにとって「免罪符」になります。

「休んでも良いよ」「休むことが必要です」

と期限を伝えないまま伝えると「大人が休んで良いと言ったから」となってしまい、いつまでも休む傾向にあります。

その上で、「いつまで休んでいるの?」と話をしてしまうと、「休んで良いと言ったのに、急になぜ?」と思ってしまい、反抗的な態度になってしまいます。

だからこそ、学校の先生や病院の先生が「休んで良い」と言ってしまうと、子どもはそれを免罪符や盾として使う傾向になり、一番困るのはご家庭になります。

つまり、正しい学校側の姿勢は「学校に来ることを前提にした対応」になります。

「学校に来ることを前提とした対応」とは?

学校に来ることを前提にした対応とは「学校に来るように促すこと」です。

良く、学校側として、「来たい時に来て良いよ」と伝える場合が多くありますが、この伝え方は不登校を支援する立場からすると、ご家庭に丸投げの状態だと言えます。

また、ご家庭としても身動きが取れず、家庭の中に閉じ込めることになるので、ストレスがどんどん溜まり、最悪の場合、家庭不和になる可能性が高いです。

その為、学校側の役割としては「自分のペースで良いから、少しずつ学校に戻って来てね」という姿勢が必要であり、その為のご家庭と不登校児童との信頼関係づくりに注視する必要があります。

つまり、「本人やご家庭にペースを任せるのではなく、学校側がある程度意識を持って引っ張る」ことが大切です。

学校側がチームになり、不登校児童へ対応することが望ましいです

不登校児童はクラスやその生徒自身の問題、担任の先生の問題、家庭の問題など、個々の問題や原因として捉えやすい傾向にあります。その為、誰かが責任を取る様な形で頑張らせようとしてしまう傾向がありますが、原因や責任の押し付け合いは改善の一歩にはなりません。

不登校生徒が発生した場合、理想なのが学年教師集団でチームを作り、そこに不登校の専門家を加えて事案に対処することが望ましいと言えます。

不登校が増加傾向にある昨今、対応の仕方は多様化しております。それ故に、正しい考え方や理論を更新する中で、生徒対応・保護者対応をする必要があります。

不登校支援センターではカウンセリング以外にも不登校に対する講演を行っております。不登校対応にお困りの場合、是非一度ご相談頂ければ幸いです。

それでは、今回はこの辺で失礼致します。

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