不登校は何故増え続けているのか?ー先生達に向けてー
皆さん、こんにちは。不登校支援センター 横浜支部の庄子です。
6月になり、GW明けから不登校のお子さんが増え続ける傾向にありますが、皆様の学校現場での生徒さんのご様子は如何でしょうか?
行事が様々ある中、不登校対応を行うことはマンパワーとして難しい面がある一方で、何とかしてあげたいと思う方も居らっしゃるかと思います。今回のお話の中で、そのお気持ちを活かして頂きながら、不登校対応を一緒に考えられればと思いますので、ご参考にして頂ければと思います。
さて、今回は「不登校は何故増え続けているのか?ー先生達に向けてー」についてお話をしたいと思います。
年々増える不登校の数
不登校は年々増えております。令和5年現在の不登校数は小中学生で約30万人に達すると言われております。少子化と言われる中、不登校のお子さんの数は増加しており、対応や対策を国としても市町村としても講じていますが、歯止めがかかりません。
また、この数はあくまで「小中学生」の数であり、幼稚園・保育園、高校生や大学生の数を含んでおりません。高校生に関しては通信制学校を利用している場合、どの様な状況であれ、数には含まれない傾向にある為、実際の学校に行くことが出来ない状況や外に出られていない状況の子どもの数は未知数と言えます。
さらに、『学校を卒業したから不登校が改善する』というケースは少なく、社会的に見れば「引きこもり」や「ニート」、「フリーター」としてカウントされます。
つまり、「不登校」は減ることなく、今も言葉や意味を変え、社会全体に増加していると言えます。
不登校は何故増えているのか?
それでは、何故、不登校は増えて居るのでしょうか?
大抵の方は不登校が増えているのは何か「原因がある」と考えていると思います。
例えば、家庭環境や学校内のいじめなどがよく上げられます。
しかし、現在の不登校の子どもに対して「原因論」で当てはめて考えてしまうと、不登校改善には至り辛いです。
また、原因論で考えてしまうと、学校に行けない子どもは学校に行かないための原因を作り、大人はその原因を取り除く行動を取ります。それを繰り返し行うことで、原因は解決されず、不登校は増々深刻になってしまいます。
この様なやり取りを経て、解決できず、不登校支援センターに来談されるご家族が後を絶ちません。
そのため、不登校の対応が適切にされず、結果的に不登校のお子さんが増えてしまっていると考えております。
不登校を減らすために必要なことは何か?
それでは、不登校を減らすために必要な働き掛けはどのようなことでしょうか?
それは「子どもの行動目的を促すこと」です。
現在の不登校対応は
・やる気が出ることを待つ。(心のエネルギーの充電)
・居場所をつくる。(バーチャル空間を含む)
・好きなことをさせ、嫌なことを考えさせない。
この3つが主な対応になっております。このやり方が当たり前になり、10年以上が経っておりますが、不登校のお子さんは減ることがなく、むしろ増えている現状です。
確かに、この方法を取ることでで復学出来た子どもも居ますが、回復するよりも回復できずに居る子どもが多いことに注目されていません。
何故、注目されないのか?それは不登校の正しい改善方法が確立されていないからです。
しかし、不登校支援センターは「子どもの行動目的を促すこと」に注力しており、復学を果たす子どもや社会復帰している子どものサポートを行っております。
子どもによって回復する目処は当然違いますが、適切な促しをすることで、子ども自身が進路を定めることができ、社会に戻って行くことができるのです。
行動目的を促すことで必要なことは?
さて、行動目的を促すために必要なことは何でしょうか?
それは「適切な不登校対応と理解」です。当たり前ではありますが、この部分がまだまだ不十分と言えるでしょう。
さらに、そうしたことを理解した上で、社会的な協力が不可欠なのです。
不登校を家庭“だけ”や学校“だけ”の問題にしていることも大きな課題ですし、その協力関係も不十分であることも問題となります。
相互理解をする上で、専門家を中心とした対応や対策を正しく進めて行くことがとても大切です。
今まで不登校の状態が改善しなかった方や疑問に思っている方が居ましたらご相談やご連絡を頂ければと思います。
不登校支援センターは今まで解決出来なかった不登校問題に対しても真摯に向き合っております。学校関係者やPTA、行政関係の方も含めて、一度不登校問題を見直したいとお考えの方、今まで不登校の状態が改善しなかった方や疑問に思っている方が居ましたらご相談やご連絡を頂ければと思います。
不登校は社会問題の1つです。
皆様からのご連絡を心よりお待ちしております。
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