【知らずに使っている？】生徒に対して逆効果の言葉①

皆さん、こんにちは。

不登校支援センター　横浜支部の庄子です。

いつも不登校支援センターのブログを拝読して頂き、誠にありがとうございます。

春の訪れを感じる季節となりましたが、寒暖差がまだまだ厳しい状況です。

皆様、お身体はお変わり無いでしょうか？

引き続き、ご自愛頂けると幸いです。

さて、今回のお話は「【知らずに使っている？】生徒に対して逆効果の言葉①」です。

生徒が不登校になった時に使う「見守る」について

生徒が不登校になった際に当たり前のように使われる言葉の１つが「見守りましょう」と「静観しましょう」になります。

皆さんも知らず知らずのうちに周りが使っているから使い始めた経験は無いでしょうか？

　この「見守る」は不登校の専門家から言わせて頂くと、目的が無い「見守る」は逆効果になります。何故ならば、「時間が解決する」という考え方であり、それは根本解決にならないからです。

　実際にこの「見守る」を実行する中で、こちらに来られた多くの親御さんは「見守っても何も変わらない」、「子どもの変化のなさにイライラする、辛い」と言われます。ただ「見守る」は何も変わりません。

　例えば観葉植物や動物の飼育の際、ただ見守るだけでは成長しませんよね？水や食事、肥料や日光など、様々工夫する中で「見守っている」と思います。不登校対応においての見守るも同じで、何もしないことは“不登校の安定”に繋がります。

　つまり、何もせずに「見守る」ことは不登校の状態を悪化させているだけであり、根本的対処にはなりません。

「静観する」について

また、生徒が学校に行かないことに関して「静観しましょう」という言葉を使われたこともあると思いますし、保護者の方でもこの言葉使われることがあるのではないでしょか？

この「静観する」についても、どの様な目的を持って言われているかが大切になります。「静観する」の意味の中に「不登校の子どもを見ることに疲れた。だから、本人が頑張るまで待ちます」と思われている方が多いのではないかと思います。これは先生側としても保護者側としても意味合いは同じかと思われます。

この「静観する」も先程の「見守る」と意味合いは似ており、「時間が経って子どもがいつか気付くだろう」という意味合いが含まれております。

　確かに、不登校の生徒を相手にし続けることは根気と労力が居る為、正直疲れてしまうと思います。しかし、「見守る」「静観する」ことは根本的解決にならない為、子どもとしては何をどの様に変わって行けば良いのか分からない状態が続いてしまい、「何も出来ない」となり、時間だけが過ぎて行くことになります。

　この状態では時間だけが過ぎてしまうだけで、生産性は何も見出せませんし、時の運に頼るしかなくなります。

不登校対応にとって大事なことは「適切なストレスを与えること」

　では、「見守る」「静観する」ことではない不登校の正しい対応とは何でしょうか？それは「適切なストレスを与えること」になります。

　ストレスは必ず悪いものではなく、良いストレスもあります。その為、ストレスを無理矢理与えるのでは無く、その人に合ったストレスを考え、適切に与えて行くことが大切です。

　よく間違った方法の１つで、「学校から刺激を与えることは良くない」と考える方が多いのですが、この選択は不登校悪化を招く可能性が高く、いい方法とは言えません。また、ストレスを全く与えないことになる為、逆効果になる可能性もあります。

その為、「適切なストレスを与える」概念が浸透していない事も不登校悪化の原因になっております。

実際、「見守る」「静観する」はストレスを与えない、いわば「０」の対応だとすると、「無理矢理来させる」は「１００」の対応だと言えます。

つまり、不登校の生徒に対しての対応方法が極端な方法しか浸透していない為、不登校の数はあまり変わっていないと言えます。

不登校の生徒に対してはその子に合ったストレスを与え、反応を見る中で調整を図り、ストレスコントロールが出来る様にして行くことが望ましいです。

不登校のことは不登校の専門家に相談を！

如何だったでしょうか？

不登校の「専門機関」と呼べる場所は数少なく、その為、不登校対応はまだまだ正しい対応が浸透しておりません。

私達、不登校専門機関から見た際に、今回の「見守る」「静観する」という方法は、良くならずに最終的に不登校支援センターへご相談されることが多いです。

不登校の支援の方法や対応について、様々なノウハウがあります。不登校の生徒に対して、「見守る」「静観する」ことに疑問を持たれた場合やどうすれば良いのか分からない場合は一度ご相談下さい。

また、不登校に関しての理解をより深めたい場合は講演会や研修も行っておりますので、お話をお伺いしたい場合はご連絡頂ければ幸いです。

　その生徒にあった、「ストレスの与え方」を知ることが不登校対応への大きな一歩です。

皆様からのご相談を心よりお待ちしております。

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