お悩み解決「一問一答」不登校解決現場レポート子供の心理学

不登校対応は早い方が良いのか?

こんにちは。不登校支援センター横浜支部の安則芳郎です。
本日は新学期を迎えて増加傾向を辿る不登校について、
その対応は「早い方が良いのかどうか?」についてお伝えしたいと思います。
いざ我が子が不登校になった際、親御さんとしてもいつ、どのように対応していくのが最適なのかが
分かりにくい点もあるかと思いますのでこのような内容をテーマといたしました。
最後までお読みいただければ幸いです。

不登校の6段階

ホームページにも情報が掲載されていますが、不登校には段階があると私たちは考えています。
まずはその内容を詳しく見てまいりましょう。

①予備期

子どもは学校には登校していますが、登校前の行き渋りが増える、部活や習い事を休みがちになる、家で勉強や宿題をしなくなる、先生や友達に対するネガティブな発言が増えるなど、親御さんから見ると「うちの子、最近、いつもと様子が違うな?」という印象を受けるような、一定の前兆傾向が見られます。そのため、予備期にある子どもは、いつ学校に行かなくなってもおかしくはありません。ただし、親御さんから見ると、とても些細な変化なため、見過ごされることが非常に多い時期です。

②初期

初期は、子どもに心因性の身体症状が表れることが特徴的です。代表的な症状としては、頭痛・腹痛・下痢・吐き気・嘔吐などですが、3か月間原因不明の高熱が続いたという症状や頻尿の症状を訴えているというようなケースもあります。
また、身体に痛みが伴うものだけではなく、夜に眠れない、朝起きられない、目は覚めているが布団から出られないというように、睡眠に支障をきたしている症状も心因性の身体症状として判断していきます。このような身体症状によって、子どもは遅刻・早退・欠席が増えるようになり、学校社会との距離が開きはじめますので、安定した登校が困難になる段階と言えます。

③本格期

本格期に進むと、子どもはほとんど学校に行っていません。子どもの中にある「理性(学校に行かないといけない)」と「本能(学校に行きたくない)」のギャップが大きくありますので、罪悪感や自己嫌悪感を要因とした強い葛藤が生じており、身動きがとれないでいる段階です。

④安定期

安定期は本格期と同様に、子どもはほとんど学校に行っていません。しかし、本格期とは深層心理の状態が大きく異なっています。子どもは、学校に行っていないことに対する罪悪感や自己嫌悪感をほとんど持っていませんので、学校に行かないことに納得していたり、行かない行動を取っている自分に満足していたりします。

⑤登校刺激時期

学校に対する意識が高まり、登校意欲が見られるようになった子どもたちに対して、心理的及び物理的な登校刺激を加える段階です。子どもと学校との距離を縮めるとともに、復学に向けた訓練や練習を開始します。

⑥経過観察期

登校再開後の経過を見ながら、再発防止を訓練していく段階です。
不登校を経験した子どもは、「学校に行かない」という方法を使うことを学んでいるとも言えます。
そのため、子どもの中には「行く」と「行かない」の双方の選択肢がずっと残り続けますので、自分の心の中ではいつも二つの選択肢が天秤にかかってしまい、「行かない」という方法を使いたくなってしまう心理はなくなりづらいです。経過観察時期では子どもに対してしっかりと心理面のケアと行動改善のためのサポート双方の支援を同時に行う必要があります。

以上が不登校の6段階となります。

いかがだったでしょうか?

ここで少し結論めいたことをお伝えいたしますと、やはり「安定期」などに差し掛かったお子さんは復学に苦労するケースが多いように思います。
というのは家という場所に快適空間が作りあげられ、そこから脱することに相当な抵抗を感じてしまうからです。
私たち大人も働いていく中で、例えば年末年始明けなど長期休暇の後は出社が億劫になったり、体に重さを感じたりすることがありませんでしょうか?

これはホメオスタシスという機能が強く働いている状態で、
「今の自分の生活や環境をなるべく維持しよう」という心理になります。

何か新しいことを始めたり、変化したりすること、つまり学校への復学をしようとする時に「変化が起こると身の危険が起こるかもしれない!」という、自分が自分を守るために自動的に発動しているアラームのようなものが働き、結果として「家にいた方が良い」という事になりやすくなってきます。

ですので、不登校の対応としては学校に対しての意識が残っている「より早い段階」で行った方が効果的であるとも言えるのではないでしょうか。

最後に

不登校になるというのは子ども本人にとっても大きな衝撃があると思います。そしてそれと同様かそれ以上に親御さんも不安や焦り、戸惑いなどをお感じになることがあるのではないかと思っています。
もし対応に迷われることがありましたら、ご不安なお気持ちもあるかと思いますが第三者への相談等含めてご検討いただければと思います。

私たちカウンセラーもお役に立てることがあるかと思いますのでお気軽にご連絡くださいね。

それでは本日は以上となります。
最後までお読みいただきありがとうございました。

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