不登校解決現場レポート

学校内での不登校への取り組み~どのように変化しているのか~

こんにちは。不登校支援センター仙台支部の上原です。

以前にこんな記事を書いたことがありました。

なぜ宮城県の不登校生徒数が全国1位なのか?~県の公式見解と対策から考察~

宮城県の不登校への取り組みについて考えてみた内容です。

この記事から1年ほど経過致しましたが、実際に学校の現場で変化あったのでしょうか?

増え続ける不登校

国の調査によると、不登校の中学生が全国で11万人近く。さらに、学校に来ても保健室で過ごしていたり、給食の時間だけ登校しているといった「隠れ不登校」は、中学生の10人に1人にあたる33万人に上るという調査もあります。

日本中で不登校の認知は広まり、対策もそれぞれの自治体や学校で取られ出しているかと思います。しかし、少子化で生徒数は減っているはずなのに、不登校の生徒数にはそれほど変化がないようです。

ちょうど先日、NHKの「あさイチ」という情報番組で不登校についての特集がありました。

当センターにも協力の依頼があり、番組の中で不登校に関する相談機関として、不登校支援センターの問い合わせ先が紹介されました。

【リンク:https://www1.nhk.or.jp/asaichi/archive/190530/4.html

そしてその番組の中で、学校内でも変化が生じている様子を、改めて知ることが出来ましたのでご紹介します。

広島県福山市の中学校では、「教室に居場所がない」という生徒のために、新たなスペースを作りました。

生徒が自分の学校生活を送れるように、登校時間は自由。時間割はなく、何を勉強するかは生徒が自分で決め、先生は生徒の個別の事情に合わせてサポートします。いわば学校の中のフリースクールです。導入を決めた背景には不登校に対する強い危機感があります。

これまでもいわゆる「別室登校」というのは存在ました。ただしその場所は、

  • 保健室
  • 図書室
  • 空き教室
  • 倉庫

などで、別室登校の為にある部屋ではありませんでした。この例にある広島県の学校では、それでは別室登校を必要とする子どもたちに対応しきれないと判断されたのですね。そのため、学校の中で生徒が時間を過ごせる居場所を作り、また通常のカリキュラムとは別に個人に合わせた対応をしています。

これに関しては賛否両論あるようです。

  • うちの学校でもやってほしい
  • そもそも学校に行けないのだから学校の中にそういったものを作られてもなぁ
  • 先生の対応次第
  • こういう場所があるなら自分も通えるかもしれない
  • ほかの生徒から不満とか出そう
  • もっと広まってほしい etc・・・

個人的には、学校内で積極的に問題に取り組もうとしていること自体に意味があると感じています。

子ども達が学校に来やすくする為に

上記の取り組みなどは「学校に子どもを来やすくさせる」という目的もあるようです。

以前ある学校の先生とお話しした時にこんなことをおっしゃられていました。

「学校に来てさえくれれば色々と配慮して手伝えることもあるのですが、そもそも学校に来てないと協力したくても出来ないんです・・・」

学校側の苦しい悩みも垣間見える、切実なお話でした。

実際、出席日数や通知表の評価など、学校側が色々と配慮してくれることはあります。

ただ「そもそも学校へ来ていない」という状態では、出来ることが限られてしまうんですね。単純な話、ずっと家にいる子どもは欠席扱いですが、それを出席したことに変えるのは不可能なんです。しかし、「放課後に先生にあいさつに来た」などの事実があれば、それを出席と扱うことも出来る場合などもあるんですね。

学校側としても生徒たちに協力したい気持ちがあり、その為に色々と考えられているところも多いのです。

だからこそ「まずは学校に来てもらう、来やすくする」というための施策はそれだけで評価できると言えるのです。

 

 

多様性の時代といわれる昨今、通常のカリキュラムだけでは対応できなくなってきているのかもしれません。しかしフリースクールや個々の事情に合わせた対応をとるとなると、時間やお金や労力の面で不可能な場合も多いです。

例えばフリースクールの場合、文部科学省の調査による平均価格は以下の通りです。

授業料:約33,000円/月
入学金:約53,000円

これを負担できるご家庭とそうでないご家庭はあるでしょうし、負担せずに済むのならそのほうが助かるのは間違いありません。

家庭内でホームエディケーションのように親が学校・教師代わりとなり、子どもを教育するパターンもあります。ですがそれも親御さんにしっかりとした時間と、教育に関する知識が必要となります。現実的に十分な内容を提供するのならば、仕事を辞めて子どもの教育に集中する、そのくらいの労力も必要になってくるかもしれません。

こういった「親への負担」はとても大きく、出来るご家庭ばかりではない、というのが現実だと思います。

だからこそ学校内で不登校の子どもに対する試みが行われ、また定着していくのであればとても望ましいことだと考えます。

しかし、先生方の負担が心配になってしまうので、そこを国にはフォローしてもらいたいな、とも思います。

最後に・・・

今回NHKで取り上げられた不登校に関する内容は、リアルタイムでそれを視聴していた人からの意見なども寄せられる面白いものでした。

不登校への理解や、その対応や取り組みへの変化。

自分の地域ではどんなサポートがうけられるのか、などは知っておいて損はないでしょう。

こういった番組や情報発信の機会が増えることはいいことですね。また何かあればご紹介したいと思います。

それではまた。

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