家で全然勉強しない、やる気がない子にどう接するか?

こんにちは、不登校支援センター横浜支部の安則芳郎です。
「勉強しなさい」から、毎日が始まる…。
「またゲーム?」「宿題は?」「そろそろ机に向かってよ…」
そんな声かけをしては、ため息をついてしまう日々。
お子さんがなかなか勉強に取り組まないと、ついイライラしてしまったり、「このままで大丈夫?」と不安になる親御さんは少なくありません。
同じように悩んでいるご家庭は本当にたくさんあります。
勉強をしないということが、やる気がない、怠けている——とは限らない。
今回は、そんな「勉強に向き合えない子ども」の背景にある気持ちと、親としてできる寄り添い方を一緒に考えていきたいと思います。
勉強しない子どもに、何が起きているの?

子どもが勉強に手をつけないとき、ただ「サボってる」「ダラダラしてる」ように見えても、実は心の中で何かが起きていることがあります。
(1)「できないかもしれない」がブレーキに
子どもにとって、勉強は「結果」が見えやすい活動です。
うまくいかない経験が積み重なると、「やっても意味がない」「どうせできない」と感じ、始める前からあきらめてしまうことがあります。
(2)「やらされている」と感じている
「勉強とは、誰かに言われて仕方なくやること」になってしまうと、モチベーションが続きません。自分の意志で学ぶという感覚を持つことができないと、勉強がどんどん遠ざかってしまいます。
(3)気持ちのエネルギーが足りていない
日々の生活の中でストレスが溜まっていたり、心が疲れていたりすると、勉強に向かう余裕がなくなってしまうこともあります。
親ができる「やる気を引き出す」サポートとは?

無理やり机に向かわせたり、怒ったりしても、子どもが前向きに学び始めるとは限りません。
大切なのは、“学ぶことへのハードル”を下げることです。
✅ 1. 「やらせる」より「話してみる」
「どうしてやりたくないのかな?」「どんな教科がイヤ?」と、問いかけるように話してみるだけで、子どもの気持ちに気づけることがあります。
共感しながら話を聞くことで、子どもは「わかってもらえた」と感じ、安心して次に進めるきっかけとなります。
✅ 2. 小さな目標で成功体験をつくる
「5分だけ勉強しよう」「この1問だけ解いて終わろう」
ハードルをぐっと下げて “できた!”という感覚を一緒に分かち合うと、やる気の火種が生まれてくることがあります。
✅ 3. 勉強以外の時間も大切にする
遊び・趣味・休息…勉強以外の時間が「逃避としての行動」ではなく、「心の休息」として充実されている子ほど、心の元気があり、学びにも自然と向き合える傾向が高くなります。そういった意味でもストレス対処法(コーピング)の選択肢は多く持っておいた方が良いと言えそうです。
焦らない、比べない。でも見守る。
周りの子と比べて焦ったり、「このまま勉強嫌いになったらどうしよう…」と不安になったりする気持ちは、ごく自然なものだと思います。ただ、学びのペースは人それぞれ。
大切なのは、「今のわが子の状態」を受け止めて、信じることと言えるかもしれません。
そして、どんなに勉強から距離を取っていても、子どもは親御さんのまなざしを敏感に感じ取っています。「あなたならきっと大丈夫」「できるようになるよ」と、焦らず温かく見守ることが、何よりのサポートになると思います。
最後に
勉強のこと、どうか親御さん一人で抱え込まないでくださいね。
私たち不登校支援センターでは、
✔ 子どもが勉強に向き合えない理由
✔ 家でどんな声かけをすればよいか
✔ 今できる“最初の一歩”の見つけ方
などを、親御さんと一緒に整理しながら考える個別相談を行っています。
焦る気持ちや、なんとか勉強をさせたいというお気持ちももちろんあるかと思います。
一方で大切なのは、今の「親子」に合ったペースとやり方を見つけることだと感じております。
ご不安なお気持ちがありましたら、お気軽にカウンセリングにも足を運んでみてくださいね。
最後までお読みいただきありがとうございました。


関連ワード: ゲーム , コーピング , やる気 , 不登校支援センター横浜支部 , 勉強 , 塾 , 学校 , 家 , 家庭 , 宿題 , 怠け , 親子 , 親子関係