勉強を教えようとすると親子喧嘩になってしまう!そんな時は、、、

こんにちは、不登校支援センター横浜支部、カウンセラーの安則芳郎です。
以前のブログで「家で全然勉強しない、やる気がない子にどう接するか?」というテーマのもと、子ども達の持つ思いや背景について取り上げてみました。
今回は、それでもご家庭の中で起こりがちな「勉強をめぐる親子喧嘩」について取り上げたいと思います。
最後までお付き合いいただけたら幸いです。
勉強を教えようとすると、、、

子どもが勉強でつまずいている際、親御さんとしては「その子のために何ができるか」を真剣に考えることと思います。そしてその一つの方法として、『親御さんがお子さんに勉強を教えてあげる』という場面もあるかと思います。
ただ、そんな時によくお聞きするのが
- 私が教えようとすると、子どもが嫌がるんです
- せっかく教えてあげているのに、子どもがやる気がない態度をするものだから、こちらもついイラっときてしまって
- 父親の教え方は「怖い」と言って、勉強についての話題に触れること自体が難しいです
などのお声です。
私としては「親子関係」とは、そもそも感情的になるものでもあるし、親子だからこそイライラをぶつけ合うという場面も当然生じるものと考えています。
もしかしたら、親御さんとしてもお子さんに「期待」をしているからこそ生まれてくる感情もあるかもしれません。
また、教える=解決するというプレッシャーから「ちゃんと理解させなきゃ」「自分の説明の仕方が悪いのかな?」と悩み、つい親御さん自身が余裕をなくしてしまうケースもあるでしょう。
そして子どもたちからすると「親は自分の状況や気持ちをわかってくれて当然」など、ある種の甘えから、言葉を介さずに「察して」という”態度“で示してくるなど、こういったことも親子関係ならでは出てくる摩擦のように思います。
それだけ親子関係はある意味で特殊な関係だとも感じています。
そんな時にお伝えしたいこと

そんな時、私としては親御さんに下記のような感覚を持っていただきたいと考えています。
それは、「してあげる」から「共にある」という支援です。
勉強に限らず、目の前で苦しんでいる子がいたら「自分としても何か支援をしてあげたい」と多くの親御さんが思われています。また逆にさほど苦しんでいるとは思えない子に対してであっても、とにかく一歩でも前に進めるために「何か策を講じてあげなければ」という思いにかられる方もいらっしゃいます。
これらは英語で表現すると「○○してあげる」=「doing」の考え方と言えます。
一方、例えばテストの問題が解けない、「自分なんか、、」とネガティブな気持ちを持つ、逆に「もう今からやっても無駄」と開き直るような態度が見受けられる際に、目の前の子の思いを何とか分かろうとする、背景を知ろうとすることは、その子の側に寄り添い同じような気持ちになってあげるということです。
これはその子と「共にあろうとする」=「being」の考え方と言えるでしょう。
もちろん、子どもが「これを教えて」「こういう教え方をして」とはっきりと伝えてきてくれる際には親御さんが「してあげる(doing)」がとても有効に働くことと思います。
しかし先ほどお伝えしたように親子関係とはとても特殊な関係とも捉えられ、だからこそはっきりと言葉にならない独特な空気感があり、そこに難しさもあるのではないでしょうか。
実際、「他のご家庭の子に対してだったら口出しせずに見守れるけれど、我が子の事となるとつい、、、」というお言葉は、カウンセリングを通してもよく耳にする言葉です。
今大切なのは「doing」か「being」か

もし勉強を教えようとする際に苛立ちや戸惑いを感じられる際には、参考までにこういった視点を大切にしていただきたいと思っています。
誤解を恐れずに言うのであれば、学力を伸ばすことや問題が解けるように促すよりも、「関係を壊さない」ということの方が優先順位として高くなってくる時も出てくると思います。子どもたちは心も体も成長していきますし、その都度親御さんもその成長にあわせた対応が求められ、そこに介在する「歯がゆさ」や「もどかしさ」、「孤独」など、複雑な感情と共に歩んでいくことになってくると言えるでしょう。
だからこそ、高度な辛抱強さが求められるのも否めません。
そんな時、私たちカウンセラーも「共に」ありたいと思っています。
無理解の中で耐え抜こうとするのは、どんな人でもしんどいことだと思います。
ですので、もし勉強に限らず お子さんへの対応で悩まれた際などは、私たちにもご相談いただけたら幸いです。
本日は以上になります。最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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