お悩み解決「一問一答」不登校解決現場レポート子供の心理学

不登校を長引かせないために大切な事とは?①

こんにちは。不登校支援センター横浜支部の安則芳郎です。

本日は、お子さんの不登校を長引かせないために
大切になってくることをお伝えしたいと思います。

不登校の子は決して悪い事をしている訳ではないのですが、
親御さんとしては

  • このまま学校を休み続けて引きこもってしまったらどうしよう
  • 学校に行かない事で人との関りがなくなってしまう事が心配
  • 将来、社会生活を送れなくなってしまうのではないか

等の思いを抱えることもあるかと思います。本人もさることながら、周囲の人たちの不安は非常に大きいものでもあるため、こういった不安が少しでも解消されるよう、私たちも全力でサポートをしていきたいと考えています。

今回はカウンセリングを通して感じた事や理論的背景から有効とされる
「不登校の長期化を防ぐポイント」についてお伝えしようと思いますので
最後までお付き合い頂ければ幸いです。

同じ生活を繰り返さないようにする

お子さんの生活っぷりを見ていて、

毎日同じような時間に起床
⇒その後ゲームをして
⇒ご飯を食べて
⇒スマホをいじって
⇒就寝

のような生活がひたすら繰り返されているようなことはありませんか?

もちろん本人なりに心では葛藤していることもあるかと思いますが、
リスクとしてあるのは「恒常性維持機能=ホメオスタシス」と呼ばれるもので
これは「今の自分のライフスタイルや環境をなるべく維持しよう」という心理です。

詳しくはこちらのブログにも記載されています。↓↓↓

自分を変えたくても変えられない・・・その心理的メカニズムとは?

実は恒常性維持機能は、私たちの身を守ってくれる大切な機能でもあります。
例えば汗をかいたりするのは体温を維持しようとする恒常性維持機能であり、
その場その場で適応していくためには必要不可欠なものと言えます。

一方、この機能がネガティブに働くとどうなるかというと
ある一定期間同じような行動をしていると、それが習慣化され
そこから抜け出すことがなかなか難しくなってしまうということが挙げられます。

まさに先ほどの例であげたような毎日繰り返される同じパターンの
生活がそれにあたります。

ただ、こういった事は大小様々、色んな場面で起こっているものでもあります。

例えば私の場合、よく「ファミリーマート」というコンビニに行くのですが、
同じような距離にセブンイレブンやローソンがあってもそこに行こうとはなかなかしません。

時折、別の商品が買いたくなってセブンイレブンやローソンに行くものの
なんだか違和感を感じて落ち着かなくなり、「結局ファミマが落ち着く」のように
一度習慣化したものはなかなか抜け出すことが困難になっていくことがあります。

好奇心旺盛な人は色々と変化を楽しめるかもしれませんが
どうも私の場合はしっかりと恒常性維持機能=ホメオスタシスが働いているようです。

不登校になって同じような生活の繰り返しになっている場合も同じで
これが習慣化されると、その状態で膠着してしまい、いざやる気が出てきても
行動に移すのが困難になる可能性があります。

ですので生活に変化を加えていくことを少しずつでも行うことが
とても大切になってくると思います。

少しずつの変化

ここでポイントになるのが「少しずつ」という観点です。
時には大きな変化を受け入れる事が必要にもなってきますが、
こと不登校対応においてはやはり少しずづの変化を加えることで
その子が徐々に快適な領域(コンフォートゾーン)から危険領域(リスクゾーン)
に向かって動いていく事を目指したいものです。

実はこのコンフォートゾーンとリスクゾーンの間には
「ストレッチゾーン」というものがあり、これは「学習領域」と呼ばれるものです。

詳しくは以下のブログでも紹介されています。↓↓↓

「明日は学校に行くよ」と言ってたの当日になったら行かない理由とは?①~コンフォートゾーンという快適な領域について~

「0か100か」で考えるお子さんにとっては大変苦痛を感じるものですが
いきなり危険な領域に身を置くよりもまずは「ちょっとストレスがかかるけどこなせるな」
くらいに感じられる行動をしていくことがこのストレッチゾーンに足を踏み出す事と言えます。

同じ生活の繰り返しになっているケースにおいては

  • いつも着ている服とは違う服を着てみる
  • 外出の時間を数分持ってみる
  • 家の中で出来る運動を少しやってみる
  • 親御さんが会話に変化を加えることで、普段とは違うテーマについて話してみる
  • 慣れ親しんだネットを使ってゲーム以外の事をやってみる

等でも結構です。

今のお子さんにとって少しずつの変化が何にあたるのか、
私たちも共に考えていければと思っております。

最後に

ただ、少しずつの変化といっても「それがなかなか難しい」という事も
実態としてあるかとも思います。

ですので、今回挙げたポイント(恒常性維持機能=ホメオスタシス、少しずつの変化=ストレッチゾーンを考える)以外の観点でも、不登校の長期化を防ぐためのポイントをいくつか
ご紹介していこうと思いますので、また次回のブログでお会いできれば幸いです。

引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。

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